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日本中の神様が、神無月に【出雲大社】に集まる目的とは?

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はじめに

 

10月に入ってから、久しぶりに友人と明治神宮に行く予定でした。しかし、10月は「神無月」であることに気がつくと、ふと明治神宮に神様がいらっしゃるのか心配になり、急遽9月中に参拝することにしました。

 

ただ、神無月には日本中の神様が出雲大社に集まると言われていますが、そもそもそんなに長期間、神様が不在になることがあるのでしょうか。そこで今回、神無月に出雲大社で何が行われているのかも併せて調べてみることにしました。

 

出雲大社で行われる「神在祭」

 

出雲で10月を「神在月」と呼ぶ理由

10月は「神無月(かんなづき)」と呼ばれていますが、出雲では10月のことを「神在月(かみありづき)」と呼んでいます。由来については定かではないものの、神々が出雲に集うという伝承は古くからあったようです。『出雲国風土記』(733年)には、大国主神の宮を造るために、諸所の神々が出雲に集まったという記述があるそうです。こうした神集いの伝説を具現化したのが、神在祭だとも言われています。

 

一年間の“しあわせ”を相談する会議

出雲大社の大国主神は「縁結びの神」といわれ、社会や人がしあわせであるように、つながりを結ぶとされています。男女の縁組みだけではなく、来年の収穫などのしあわせについて、神議り(かむはかり)にかけて決定します。

 

なお、大国主神は私語の国、神々の国を司り、八百万の神々も頼る存在なのだとか。そこで、神議りでは主宰の役割を担うそうです。

 

いつ、何が行われるのか

出雲大社(いずもおおやしろ)の「神在祭」は、旧暦の10月10日〜17日、太陽暦の11月に行われます。・・・ということは、来月はまだ明治神宮に行っても神様はいらっしゃるということになります。

調べてみると、今年はこのようなスケジュールで行われるようです。 

神迎神事・神迎祭(旧暦1010日)

2019116日(水)19時~

 

出雲大社の西方1kmにある稲佐の浜で、神々をお迎えする神迎神事(かみむかえしんじ)が行われます。稲佐の浜は神話の舞台でもあるそうですが、そこで注連縄(しめなわ)を張り、かがり火を焚いて神々を迎えます。

 

神在祭(旧暦101115日・17日)

2019117日(木)・11日(月)・13日(水)

 

全国の神々は、旧暦10月11日〜17日までの7日間、出雲大社西方950mに位置する出雲大社の摂社「上の宮(仮宮)」で、縁結びや来年の収穫など諸事について神議り(かむはかり)を行います。また、御宿社(神々が宿泊する宿)となる出雲大社御本殿の両側にある「十九社(じゅうくしゃ)」でも、連日お祭りが行われます。なお、このお祭りに一般の人は参列できず、神職たちが神事を執り行うようです。

 

 

神在祭の間は、神々の会議や宿泊に粗相がないよう、出雲の人も静寂を保って暮らすのだそうです。歌舞や楽器の演奏を慎み、建造物の建築も避けると言います。静寂を保ち、物忌みに服して生活するため、「御忌祭(おいみさい)」とも呼ばれます。

 

神等去出祭(旧暦10月17日・26日)

2019年11月13日(水)・22日(金)

 

すべての会議を終えると、神々が出雲を立ちます。拝殿で神職によって「からさで神事」が行われます。神職が本殿楼門に向かい門の扉を三度叩きながら「お立ち~、お立ち~」と唱えると、その瞬間に神々は出雲大社を去られるのだそうです。

 

神在祭の後には、松江の佐太神社でも神在祭があり、神々は斐川町の万九千神社から、それぞれの国へ還られるといいます。また、出雲大社では、旧暦26日にも神等去出祭を執り行っています。この祭典は、神様が出雲の地を去られたということを大国主大神に報告する儀式で、本殿前で神職一人が行う小祭とのことです。

 

出雲大社について

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正式名称

「いずもおおやしろ」といいます。昔は、地名から「杵築(きづき)大社」と呼ばれていましたが、明治時代以降、現在の呼び名となっています。

 

主祭神

「天の下造らしし大神」といわれる大国主神(オオクニヌシノカミ)です。大物主神(オオモノヌシノカミ)、大国玉神(オオクニタマノカミ)、八千伐神(ヤチホコノカミ)などの別名もあります。出雲の人々には、「だいこくさま」という呼び名で慕われているそうです。

 

御利益

出雲大社が縁結びの社として知られているのは、大国主神が目に見えない世界=縁を司る神とされているためです。縁結びは男女の中に限らず、人間の成長、社会全体の幸福、互いの発展のための結びの神とされています。また、国造り、村造り、農業や業業などの生活の基盤をつくる神としての顔も持っています。

 

おわりに

 

皆さんは、神無月に出雲大社で行われていることをご存知だったでしょうか。今回、調べるまで、恥ずかしながら私はまったく知らずにいました。これを機に、その他にも有名な神社で行われている神事や起源などについても、調べてみようと思います。また、以前から、母が出雲大社へ行きたいと言っていたこともあり、パワースポットといわれる出雲大社の空気を感じながら、近々参拝しに行こうかとも考えています。

 

 

参考サイト/書籍

神在月|出雲観光ガイド【出雲観光協会公式ホームページ】

知識ゼロからの神社入門