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すべての神様が出雲大社へ集まるわけではない!?神無月でも鎮座し続ける神様

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はじめに

 

先日、神無月に日本中の神様が出雲大社に集まる話についてまとめ、その際に明治神宮に参拝する予定であることを書きました。しかし、よくよく考えてみると、明治神宮は明治天皇を祀っている神社。どうやら神無月だからといって、不在になることはないようです。同じく、伊勢神宮の神様も不在になることはありません。

 

そこで今回は、改めて伊勢神宮と明治神宮の神様について調べてみることにしました。

 

神社の称号から知る祭神

 

神社の称号「神宮」について

社号には、「神社」の他に「神宮」「大神宮」「宮」「大社」「社」など、合わせて7種類の社号があるそうです。これは祀っている神様によって、その称号が異なります。「神宮」の場合、まず「神宮」とだけ呼ぶときは「伊勢神宮」のこと。他の「◯◯神宮」は、主に皇祖や皇族が祀られた神社を指します。その他、「神宮」には神話に登場する神が祀られており、「大社」は国造りにかかわる神を祀った神社の総本社に用いられています。

 

「皇祖」「天孫」「皇孫」とは

「皇祖」とは、皇室の祖神である天照大御神(アマテラスオオミカミ)のことをいい、初代天皇である神武天皇までを指す場合もあります。「天孫」「皇孫」とは、天照大御神の子孫のことで、孫の邇邇藝命(ニニギノミコト)を指す場合もありますが、一般的には子孫である歴代天皇を指すことが多いようです。

 

皇祖と日本人の総氏神を祀る「伊勢神宮」

 

祀られている神

伊勢神宮の正式名称は「神宮」。皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)の宮に属する別宮や摂社など、すべて合わせた施設の神社群のことを伊勢神宮と呼びます。内宮の主祭神は「天照巫皇大御神(アマテラシマススメオオミカミ)」。外宮の「豊受大御神(トヨウケノオオミカミ)」は、天照大御神の食事を司るカミとして祀られています。

 

参拝の順番

神宮の中心は、天照巫皇大御神が祀られている内宮ですが、参拝の際には、まずは外宮からお参りするのが習わしになっています。外宮に祀られている豊受大御神は、食べ物を司る神ですが、衣食住や産業の神としても信仰されています。内宮に祀られている天照巫皇大御神は、皇祖であり、日本人の総氏神です。そして、全国に約8万ある神社の筆頭でもあります。

 

なお、全国の神社の筆頭になったのは、戦後、GHQによって神社と国家が分離されたときです。伊勢神宮を本宗とする宗教法人として、神社本庁が設立され、全国約8万社の神社を包括することになりました。その役割は、神社の管理や指導をはじめ、伝統を守り、祭祀の振興を図ることだそうです。神職の養成や任命、広報活動なども行っています。

 

皇族を祀り、森造りを目指す社「明治神宮」

 

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祀られている神

明治神宮の祭神は、明治天皇と昭憲皇太后です。1912(明治45)年に崩御された明治天皇が、1914(大正3)年に崩御された昭憲皇太后を永遠に追慕するため、1920(大正9)年に創建されました。

 

自然に更新し、成長する森

明治神宮は、樹木が生い茂る永遠の森を目指した社です。人間の手によって造られた森で、植栽計画によって木々が自然に更新し成長しています。主木の松が、それ以外の針葉樹、広葉樹へと交代していくように設計されているのだそうです。

 

伊勢神宮と出雲大社の関係は?

 

大国主大神は、国造りによって築いた国を、天照大御神様へお還し(国土奉還=国譲り)になります。すると、照大御神は国造りの大業をよろこび感謝し、今後、この世の目に見える世界の政治は天照大御神の子孫があたることとし、大国主大神は目に見えない世界を司り、人々の幸福を導くようにいいます。

 

また、天照大御神は住居について、「天日隅宮(あめのひすみのみや)と申して、私の住居と同じように、柱は高く太い木を用い、板は厚く広くして築きましょう。そして私の第二子の天穂日命をして仕えさせ、末長くお守りさせます。」と仰って、大国主大神のために壮大な宮殿が造営されます。その荘厳な御社「天日隅宮」が、現在の「出雲大社(いずもおおやしろ)」です。

 

おわりに

 

これまで何気なく神社を参拝していましたが、より有意義な参拝とするためには、祀られている神様についての理解が欠かせないと感じました。今後、神社に参りする際には、そこに祀られている神様について予習をするようにしたいと思っています。