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「復職だけがすべてではない」と考えることから始める復帰への道

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復職に対する一般的な考え方とは?

 

初めての復職 【私の場合】

私が初めて休職をしたときは7ヶ月で復職したのですが、戻る前に違う選択も検討したことがあります。それは、リハビリを兼ねて勉強していたアロマセラピーとリフレクソロジーの仕事に就くことです。最終的には、アロマセラピーは趣味程度に、リフレクソロジーはお金を払って施術を受ける側がいいという結論に至ったので、仕事にすることはありませんでした。しかし、視野を広げて元の仕事に戻ることだけがすべてではないと考えられたことによって、心にゆとりが生まれたように思います。

 

復職のきっかけは、あるとき急に仕事に戻りたいという意欲が高くなったことでした。十分な休養と、自分なりのリハビリができた結果だと思います。人事に連絡すると、役員との面談が設定されました。休職に至った要因の一つが直属の上司2人だったからです。もちろん、その上の上司である役員や周囲に相談しなかった私にも問題があったと深く反省しました。その役員は理解のある方で、復職と同時にマーケティング部から事業企画部に異動することを提案してくれました。同じミドルオフィス間での異動です。異動後の部署では、はじめのうちは上司のアシスタント的な業務から始めました。Excelに向かうだけでも目眩いがしましたが、そのくらいの単純作業でちょうどよかったと思います。

 

復職に対する固定観念

復職というと、まずは元の職場に戻ることが一般的とされています。確かに元の職場環境でやっていけるようになることは、自分にとっての自信につながるでしょう。そのために、リワークでは疾病教育や認知行動療法などの心理療法や個人で行うオフィスワーク、集団で行うグループワークなどが実施されるわけです。しかし、本当に元の職場に戻らないといけないのでしょうか。

 

リワークのメンバーさんの中に、問題のある先輩からパワハラなどを受けていて、それでも復職しなければならないという考えに固執しているように見える人がいました。その先輩と上手くやっていくことにフォーカスしていたのです。確かに相手を変えることはできないですから、自分が変わるという考え方は正しいと思います。しかし、自分がどう変わったところで、相手の人間性はそう簡単に変わるものではありません。私も経験がありますが、どんなに相手が変わっても、節々でやはり変わらないその人の本質的な部分を感じたり、どんなにストレスを受けないように努めたりしても、限界があると感じる場面が出てくるのです。その場合は、その人から離れるしかないでしょう。

 

復職に対する考え方を見直す

 

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元の職場に戻らないことは「逃げ」ではない

問題のある人や環境から離れるために、異動を希望したり、転職したりすることは、人によっては「逃げ」だと感じたり、「ダメな自分」だと思うかもしれません。しかし、そういった先輩や上司がいる職場や、仕事の進め方や業務量などに問題のある職場では、大体の場合、以前にも同じような被害に遭っている人がいるものです。その職場環境にテコ入れをするか、自分が動くかしかありません。それは「逃げ」ではなく「避難」です。

 

そうはいっても、中には問題のある職場で上手くやっている人もいるかもしれません。もちろん、上手くやっていくスキルを身につけることも大切なことです。しかし、同じ環境にいても感じ方は人それぞれ違います。何も気づかず平然としていられる鈍感な人がいる一方で、HSPのように敏感な人は、その職場の問題点をいち早くキャッチして葛藤することもあるでしょう。ある程度は順応する努力をしたとしても、本当に無理だと思ったら、身体や精神に影響をきたす前に、避難することも必要なことだと思います。

 

復職以外の選択肢を持つこと

リワークを卒業する人の多くは、元の職場に戻ります。しかし、中には休職を繰り返してしまう人もいます。期限などがあり、休養とリハビリが十分ではなかったのかもしれませんし、そもそも自分に合わない職場で無理をし続けているのかもしれません。そういった場合は、自分に合った仕事や環境を選んでいく必要があるでしょう。

 

少数ですが、自分の中で転職を前提に元の職場に戻る人、退職をして転職する人、退職後に障害者雇用枠の求人を探す人もいます。決して悪い選択ではないと思います。終身雇用の時代は終わりました。復職に際しても、柔軟な考え方を持つことが大切です。いまの職場がすべてではないのです。最終的に元の職場に戻ることを選んだとしても、他の選択肢の可能性について考えることは、決して無駄にはならないでしょう。

 

体調がある程度回復してきたら、休職に至った原因を振り返って対策を立てるだけではなく、生き方そのものについて考える時間を作ってみてはどうでしょうか。プライベートも含めて、自分が何をしたいのか、どのような生き方をしていきたいのか、改めて考えるよい機会ではないかと思います。