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【うつ・躁うつにも効果あり】エビリファイの効果と副作用を再確認する

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 はじめに

 

かつて双極Ⅱ型障害と診断されて治療を行っていたとき、薬による副作用が強く出てしまうことが多く、ありとあらゆる薬を試してきました。薬に敏感なのも、HSPの特徴の一つと言えるかもしれません。

 

その中で、唯一続けて飲むことができたのが、非定型抗精神病薬のエビリファイです。エビリファイは、もともと統合失調症の治療薬として開発されましたが、今ではこれらの治療薬として使うことが認められています。 

統合失調症(2006年)

双極性障害の躁状態(2012年)

抗うつ剤で効果が不十分なうつ・うつ状態(2013年)

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性(2016年)

  

比較的長く飲むことができたエビリファイですが、今回は6月末から飲み始めて早々に副作用がつらく、いまは一日1mgを2回に分けて(朝食後0.5mg、寝る前に0.5mg)服薬しています。

 

それでも副作用があり、どうしたものかと改めてエビリファイの効果と副作用について調べることにしたので、それを記録しておきたいと思います。

 

【現在の副作用】

吐き気・胸焼け、心臓あたりの痛み・苦しさ、動悸

 

動悸や胸の苦しさは、当初あった症状だと思っていたのですが、服薬した後に強まることから、副作用であることに気がつきました。以前はなかったような気がするのに、なぜかと疑問に思っています。

 

エビリファイを飲むと、とにかく動けるようになることが利点です。それは、エビリファイにドパミンの働きを強める作用があるからでしょう。

 

今回は、エビリファイの特徴について、うつ病や双極性障害の治療薬として使われる場合に絞ってまとめてみたいと思います。

 

エビリファイの効果・効能

 

エビリファイは、非定型抗精神病薬(第二世代抗精神病薬)に分類されます。非定型抗精神病薬の作用メカニズムは、ドパミン(ドパミンD2受容体)とセロトニン(セロトニン2A受容体)を同時にブロックすることで、陽性症状と陰性症状の両方に作用するようになっています。

 

そのうち、ドパミンの影響が大きいと言われており、ドパミンが大量に放出されている時には抑制的に働き、ドパミンが少量しか放出されていないときには刺激して放出するように作用します。ドパミン作動性神経伝達を安定化する働きをすることから、「ドパミン・システム・スタビライザ―」(DSS)と称されています。ドパミンをブロックしすぎないため、副作用も軽減されているそうです。

 

また、気分安定薬としての働きもあります。

抗躁効果(やや強い):気分の高まりを鎮める

抗うつ効果(やや弱い):落ち込みを改善する

再発予防効果(中程度):気分の波を小さくする

 

エビリファイのうつ病・双極性障害における効果

低用量:うつ病・うつ状態

高用量:躁状態

エビリファイは、低用量でドパミンの働きを強め、高用量でドパミンの働きを抑えます

 

ドパミンは報酬系(※)の機能に関係しており、やりがいや達成感を感じたときに分泌されます。すると、体が軽くなったり、眠気が取れたり、自然と意欲や興味が湧いてくるのです。

 

※ 報酬系とは、何か心地よいことが起きた時に活性化し、人間や動物に「快感」を感じさせる脳内システムのこと。

 

うつ病やうつ状態にあるとき、下記のような人に効果が期待されます。

気分反応性がある(良いことがあると体が軽くなる)

過眠症状がある

倦怠感が目立つ

興味が湧かない

 

一方、躁状態では、気持ちを穏やかに落ちつける効果があります。落ちつける作用が強い薬の場合、うつ状態に転じてしまうこともありますが、エビリファイは、うつ転が少ない薬だと言われています。

 

エビリファイの特徴 

 

メリット
  • 陰性症状や認知機能の改善が期待できる
  • 副作用が全体的に少ない
  • 気分安定作用が期待できる
  • 1日1回の服用で効果が期待できる
  • 剤形が豊富に発売されている
  • ジェネリックが発売されている(薬価がリーズナブル)

エビリファイの副作用が少ないと言われる理由は、下記の特徴を持つためです。

  • ドパミンにしっかり作用するが、部分作動薬として働く
  • ドパミンとセロトニン以外の作用は少ない

 

デメリット
  • 鎮静作用が弱い
  • 陽性症状を悪化させることがある
  • アカシジアが多い

  

うつに対して使われる場合の副作用頻度

アカシジア(28.1%)

体重増加(10.1%)

振戦(9.4%)

傾眠(9.0%)

不眠(7.3%)

便秘(5.6%)

アカシジアは、初めてエビリファイを飲んだときに見られましたが、いまは服用量が少ないこともあり、特に見られません。副作用について改めて見てみると、私に現われている症状は、あまり一般的なものではないようです。

 

エビリファイの用法

 

双極性障害の躁状態

開始用量:24mg

維持量:12~24mg

用法:1日1回

最高用量:30mg

 

うつ病・うつ状態

開始用量:3mg

用法:1日1回(朝が多い)

最高用量:15mg

 

改めて、私が服用している1mgという量が、いかに少ないかに気づきます。それでなくても副作用の少ない薬だというのに、どうしだことかと思いますが、これは体質なのだと思うことにしました。なお、頻度の高い副作用に該当する症状は、今のところ見当たりません。

 

少しずつ動けるようになってきているので、医師に相談しつつ、エビリファイを飲まなくてもドパミンが出るような生活に、徐々に切り替えていきたいと思います。 

 

参照サイト:

元住吉こころみクリニック