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悩みをつくっているのは自分だということに気づいたら、悩みはなくなるという話【過去のつらい記憶編】

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事実をどのように受け止めるか

 

人や立場によって異なる受け止め方

例えば、私が自分のことを“毒親育ち”だと思っているとします。それは、私が過去の記憶をたどり、事実をもとに検証した結果です。でも、その事実は、誰から見ても同じように見えるものなのかはわかりません。その当時、同じ状況にいたとしても、それをどのように受け止めるかは立場によって異なるでしょう。そして、仮にそのとき私のことを“毒親育ち”だと思ったとしても、後からそれを振り返ったとき、その事実に対する認識は、人によって異なる可能性もあるのです。

 

つまり、物事の捉え方、認識は変えられるのと同時に、過去の記憶も変えられるということがいえるのではないでしょうか。認識も記憶も、自由自在なのです。

  

1つの事実に対して複数の見方をしてみる

自分が“毒親育ち”だというとき、その事実に対していくつかの見方をすることができます。1つ目は、親に対して感じていた別の側面に目を向けることです。それは、親にも毒親でない側面があったということ。毒親育ちと言うと、つらかったことばかりにフォーカスしてしまいますが、そうでないときもあったのです。親と過ごして楽しかった時間、しあわせを感じていたときもあったし、愛されていると感じることもたくさんありました。

 

2つ目は、親の立場を理解することです。親は、心配し過ぎるが故に、よかれと思って自分の価値観で子どもをコントロールしようとしてしまったのだと思うこともできます。親も人間です。未熟な部分があったり、不安で、自信がなかったりしたのかもしれないとも思います。あるいは、自分が親にされてきたことを、無意識に同じように自分の子どもにしていたということもあるかもしれません。親の気持ちを想像していると、不思議と感謝の気持ちが出てくることもあります。

 

3つ目は、そういった経験を通じて、私自身が学びの機会を得ることができたということです。親が毒親でない人にはわからない経験をすることで、子育てにおいて大切なことを、自分が親になる前に学ぶことができたのです。また、同じような経験をした人の気持ちも理解することができます。繰り返してはならないこととして、人に伝えることもできるでしょう。

 

視点を変えると選択肢が増える

 

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つらい経験を別のものに変えることができるか

過去に、相手に心ないことを言われたり、暴力を振るわれたりして、それがいまも記憶に残っていて思い出すとつらいとき。例えば、当時の相手は、何かつらさを抱えていて、吐き出すところがなく、自分にそのように当たってしまったのかもしれない。不器用で表現の仕方がわからなかったのかもしれない。自分のことを憎んでいたのではなく、羨ましかったのかもしれない。聞いて欲しかったのかもしれないし、理解して欲しかったのかもしれない。そのときの状況を、高い視点から客観的に見たら、どのように見えるでしょうか。その事実に対して、別の視点で捉えることで、新たな見方ができるかもしれません。そして、相手を許すこともできるかもしれません。

 

それを簡単なことだと思うのか、難しいことだと思うのかも自分次第だと思います。自分の経験はそんなに軽いものではないのだと、そこから抜け出せずにいつまでも相手も恨み続けることもできるし、不幸自慢をするかのように、人に話し続けて同情を求めることもできるでしょう。でも、その思いは変えることもできるのです。

 

自分にとって不要な記憶は消えることもある

いまの私は、過去につらいと感じていた経験を思い出しても、つらいと思うことがなくなりました。「こんなことがあってさ」と、ネタにして笑えるまでになったのです。つらかったことを思い出したとき、当時の自分の気持ちになってつらくなるのではなく、その様子を第三者的な視点で眺めていると、違った見方ができるようになります。そうやって消化していくと、中には思い出さなくなる記憶もあります。つらかった記憶自体が消えてしまうのです。

 

その一方で、学びとして忘れない記憶もあります。自分がされて嫌だったことを人に対してやらないように、1つの事実として記憶しています。しかし、そこに感情はありません。

 

前に進んでいくために

 

記憶はいくらでも変えることができると思っています。自分が心地よいと思えるように、自分の都合のいいように書き換えてしまってもいいのです。それによって、誰にも迷惑をかけることはありません。自分が悩みにとらわれることなく、前向きな気持ちでいるために、記憶や認識は変えられるし、変えた方がいいこともあります。

 

「私の気持ちやつらさなんて誰にもわからない」と思う方の気持ちもよくわかります。でも、その見方を変えることで悩みを解消する方法もあるのだということを、心の片隅に置いてみてください。そして、無理せず自分のタイミングで、その事実を見直してみてはいかがでしょうか。必要であれば、カウンセリングを受けたり、身近な人に聞いてもらったりしながら振り返ってみてもいいかもしれません。

 

今回は、私の例を挙げて書いてみましたが、状況は人それぞれ違うかと思います。少しでも参考になることがあれば幸いです。