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シルバーリボンを知っていますか?私たちにできる精神疾患への理解を促進する行動

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精神疾患やメンタルヘルスへの理解を促進する方法について考えたとき、どのような手段が思い浮かぶでしょうか?さまざまな方法がある中で、今回は「アウェアネス・リボン」をご紹介したいと思います。

 

「アウェアネス・リボン」について理解する

 

アウェアネス・リボンとは

アウェアネス・リボンは、輪を作って留めたリボンやそれを描いた絵で、社会運動、社会問題に対しての支援や賛同の意思を表すシンボルマークです。「アウェアネス」は、意識や気づきを意味する英語で、リボンの色によってどのような問題や運動について意思を示しているかが表されています。

 

アウェアネス・リボンの種類と目的

日本では、特にピンクリボン(乳がん予防キャンペーン)が有名でしょうか。アウェアネス・リボンの中で、最も古いのはイエローリボンであるといわれています。戦地に赴く兵士の無事を祈る意味で、1900年代初頭にアメリカで用いられていたそうです。

 

他にもウェアネス・リボンには、下記のようなものがあります。

レッドリボン   エイズ患者の支援

ホワイトリボン  平和や飢餓に関する支援活動

オレンジリボン  海外:反人種差別 

         日本国内:児童虐待防止

ブルーリボン   受動喫煙防止、インターネットにおける言論の自由

         北朝鮮による日本人拉致被害者救出

グリーンリボン  環境保護活動、臓器移植の普及、臍帯血による再生医療の促進

パープルリボン  女性へのDV根絶、膵臓癌に関する啓発ほか多数

イエローリボン  ヨーロッパ・アメリカ:戦地の自国兵への連帯意識

         日本:障害のある人の社会参加推進

ティール&ホワイトリボン 子宮頸癌の予防啓発活動

 

「シルバーリボン」について理解する

 

シルバーリボン運動の始まり

精神疾患やメンタルヘルスへの理解促進を目的としたリボン、それが「シルバーリボン」です。シルバーリボン運動は、1993年に米国カリフォルニア州の弁護士ジーン・リーシティ氏によって始められました。リーシティ氏の息子が統合失調症を発病したとき、周囲から精神疾患に対する理解を得ることは簡単ではなく、さまざまな偏見や差別に苦しめられたといいます。しかし、行動を起こさなければ何も変わらないと、リーシティ氏は手作りで銀色のリボンを作り始めました。そのリボンには、「統合失調症に対して理解を示します」といったメッセージが込められており、それを協力者につけてもらうことで、統合失調症に対する理解を求めたのです。

 

その取り組みは、その後、アメリカ中に広がり、「脳や心に起因する疾患への理解を深めます」というメッセージが込められた一大チャリティー運動に発展していきます。

 

シルバーリボン運動が世界で広く知られるようになったのは、映画「ビューティフル・マインド」がきっかけでした。統合失調症を患った天才数学者が、病に翻弄されながらも後に克服し、やがて功績を認められノーベル賞を受賞する物語です。2002年に行われたアカデミー賞の授賞式で、ロン・ハワード監督が胸にシルバーリボンをつけていたことで有名になり、シルバーリボン運動は、世界的に展開されるようになりました。

 

日本でのシルバーリボン運動

2002年、日本事務局が福島県内に誕生します。学生時代、リーシティ宅にホームステイをしていた日本事務局の現会長が、日本で運動を広めてくれないかとリーシティ氏から依頼されたことが始まりだったそうです。その後、2007年には日本事務局公認のもと、横浜事務局が設立されました。そしていま、日本事務局と横浜事務局がひとつになって、シルバーリボン運動を展開しています。

 

私たちにできるシルバーリボン運動

 

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シルバーリボンのシルバーは、“精神疾患への差別や偏見を乗り越えるための色”です。私は、シルバーリボンのピンバッジをバッグにつけたりしています。これをつけていると、友人や同僚からそれは何かと聞かれるので、その度に説明をします。シルバーリボンが話題のきっかけとなり、説明する機会ができるのです。しかも、他のリボンよりもおしゃれだと言ってくれる人もいました。

 

小さなことかもしれませんが、精神疾患を理解している一人ひとりが、そうでない人に説明する機会を作ることで、理解者を増やすことができるかもしれません。差別や偏見を嘆いているだけでは、残念ながら何も変わらないでしょう。小さなことでも、できることから行動に移してみませんか?

 

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「双極性障害」増加の背景にもあった製薬会社のマーケティング戦略と、医師による過剰診断・過剰処方

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はじめに

 

うつ病患者が増えた頃、私も心療内科を受診して診断を受けていました。そして、今度は双極Ⅱ型障害。どうやら私は流行に敏感なようです。というのも、長年にわたって繰り返される不調の原因がわからなかった故の行動の結果でした。精神科医が書いた論文を読み、「あ、双極Ⅱ型障害というやつだ」と思ってしまったのです。

 

うつ病を繰り返したり、長引いたりして、なかなかよくならない人の多くが、双極Ⅱ型障害と診断されることになったケースは多いのではないでしょうか。

 

製薬会社のマーケティング戦略と過剰処方

 

「薬に頼らない」井原裕医師の治療を求めて

うつ病患者増加の背景に、製薬会社のマーケティング戦略があったということについては、こちらの記事の通りです。

 

ということは、双極Ⅱ型障害も同じパターンではないだろうかと、薄々感づき始めるようになりました。そんな時に出会ったのが、独協医科大学越谷病院こころの診療科の井原裕医師が書いた「うつの8割に薬は無意味」という本でした。その本を読んだ後、私は受診することになります。先生の治療方針については、病院のホームページを見ていただければわかるかと思いますが、薬に頼らない治療を特徴にしています。先生の考え方には共感しますし、素晴らしいと思って受診したのです。

 

薬は処方されず、生活リズムを整えることから始めました。しかしながら、私の精神状態は思いの外よくなく、思うように就寝することも起床することもできなかったのです。考え方には共感しますが、うつ状態にある人が、いきなり薬なしで生活リズムを整えられるようになるかというと、それはなかなか難しいものでした。「できたらやってるよ」正直、そう思いもしました。記録表をつけて、次回診察で先生に見せるのですが、指導され、自分でもできないことにかえって落ち込み、診察後に泣いてしまったことを覚えています。

 

わかっていても、実行できないときがあります。いまの私であれば、先生の指導通りのことができたのではないかと思います。いまはそのときほどの気分の落ち込みはいですし、決まった時間に起き、筋トレをしたりするということができるようになっているからです。自分が情けなくなって受診をやめてしまったのですが、もっと先生と向き合って、できないことを真剣に相談してみてもよかったのかもしれません。

 

うつ病・躁うつ病患者の増加とSSRIの売り上げ増加

そして今日、その先生が2011年に精神神経学雑誌に寄稿した論文を見つけ、この記事を書くことにしました。タイトルは「双極性障害と疾患喧伝」です。うつ病の増加と疾患啓発についても触れていました。厚生労働省の「患者調査」で、「うつ病・躁うつ病」の総患者数は、1996年に43.3万人、1999年に44.1万人に過ぎなかったのが、2002年には71.1万人、2005年には92.4万人、2008年には104.1万人と、9年間で2.4倍になっていいます。ちなみに、2014年の気分障害患者(うつ病、双極性障害など)の数は、108.7万人でした。

 

患者数増加の時期は、SSRIの登場時期と重なります。高額のSSRIの売り込みのために疾患啓発を行い、保険病名「うつ病」が乱発されました。その結果、抗うつ薬の市場規模は、1998年の145億から2006年には870億に膨れ上がっているのです。

 

最重症うつ以外に効果のないSSRI

その一方で、2008年、2010年に、SSRIについての残念な論文が発表されています。それは、SSRIは最重症うつ病患者以外には、プラセボとの有意差がなかったというものです。精神科医によって効果のない薬が処方され、それを飲んでもなかなか効果が見られない人が多くいたというのは当たり前だったのです。ちなみに、諸外国のガイドラインでは、すでに軽症うつ病では薬物療法を第一選択から外していたそうです。

 

双極性障害と抗精神病薬のマーケティング戦略

 

双極性障害への抗精神病薬の適用拡大

2010年、イーライ・リリー社のジプレキサ(オランザピン)が「双極性障害における躁状態」に適用拡大されました。それとともに、精神科治療学という雑誌に掲載された広告について、井原医師はこのように書いています。

大量の不要の品々を自室に陳列させている女性が登場。「あれもこれも買い過ぎてしまう。性格の問題じゃなかったんだ」とのキャッチコピーが踊っている。ここには、浪費癖のある人をあれもこれも医者にかからせて、双極性障害にしてしまい、薬の処方へと誘導しようという同社の意図がある。

 

井原医師は、イーライ・リリー社に広告を控えることを要望し、広告からこのキャッチコピーが外されることになりました。

 

ちなみに、井原医師の論文が書かれた2011年の翌年には、大塚製薬のエビリファイが「双極性障害における躁状態」に適用拡大されました。エビリファイの売り上げは、2014年12月期にピークとなり、6,542億円という数字をたたき出し、世界有数の薬になったと言われています。大塚製薬の幹部が「世界で大塚といえばエビリファイと認識する人が増えた」と言うほどです。エビリファイは2015年に特許が切れてしまい、大塚製薬はその他の薬でさらに売り上げを上げているようです。

 

精神科医にとっての双極性障害

井原医師は、精神科医として、薬を出す前にやることがあると主張しています。それは、生活習慣の是正です。気分の変動があるのであれば、その背後に必ず生活リズムの変動があるといいます。「完全断酒、週50時間の睡眠、定時に起床」の3点だけでも守ることは、「双極性障害の不安定仮説」に適合し、「対人関係・社会リズム療法」にも通じるものであるとしています。そして、向精神薬による治療は、双極Ⅰ型障害に限定するのはどうかと提案していました。

 

おわりに

 

今回、私は製薬会社や精神科医を批判したいわけではありません。彼らは皆、自分たちの仕事をしているだけだと思っています。ただ、私たちが診断を受け、薬を処方されているとき、その背景にあるものは知っておいた方がよいのではないかと思うのです。私たちには選択する権利があります。自分が受けたい治療について、考え直す機会になれば幸いです。

 

短期間ではありましたが、井原医師の治療を経験した私としては、すべての人がすぐに生活リズムを改められるものではないだろうと思いました。しかし、一方で薬で治すことの限界を感じており、薬に頼らず症状を改善していく取り組みが必要だとも思っています。このブログで紹介しているような個人的取り組みは、そう考えて行っていることの一部ですが、自分自身としては徐々に効果が現われているように感じています。

 

難しいからこそ、多くの人が苦しんでいるわけですが、だからこそ今後も薬に代わる取り組みや考え方を模索し、皆さんに共有できればと考えています。

 

日本で急増した「うつ病」は海外から輸入されていた!?【産業医が書いた一冊】

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はじめに

 

うつ病や双極性障害Ⅱ型の診断と治療、そして企業のメンタル対策について疑問を抱いていたとき、この本に出会いました。

  

 あなたは“うつ”ではありません(ベスト新書)/山田博規

 

衝撃的なタイトルですが、産業医としてさまざまな企業でメンタル休職者と会ってきた内科医の筆者が、精神科医療について客観的な視点で問題に切り込んだ本です。私の課題認識を、より医学的に掘り下げて書いてくださったような内容で、とても参考になりました。

 

今回は、日本での「うつ病」の増加とそのきっかけについて、自身の経験を振り返りながらまとめてみたいと思います。

 

 

製薬会社によって輸入された「うつ病」

 

初めての「うつ病」診断とSSRI

私が初めて休職に入ったのは、2004年のことでした。昼間、テレビからは「うつは心の風邪です」という製薬会社のCMが盛んに流れていました。「そうか、うつ病を患っているのは自分だけじゃないんだ」と心強く感じたものです。

 

初めて処方された薬は、SSRIのパキシルでした。眠気や頭痛といった副作用があった気がしますが、薬が効いたのか徐々に症状が改善されていきました。当初は笑うこともなく、食欲もなくげっそり痩せて、わけもなく泣いていた記憶があります。数ヶ月が過ぎると、受けつけられなくなっていたラベンダーの香りをいい香りだと感じられるようになり、癒しを求めるかのようにアロマセラピーやリフレクソロジーの勉強を始めました。それが私にとってのリハビリでした。その頃から規則正しい生活が送れるようになり、前向きな気持ちが出てきます。その後、「働きたい」と強く思うようになり、7ヶ月の休職を経て復職しました。

 

DSMの操作的診断(複数のチェック項目の中で、患者が訴える症状がいくつ、どの程度当てはまるかで診断するもの)により、初診で簡単に「うつ病」と診断されたわけですが、時々、本当に「うつ病」だったのだろうかと思うことがあります。症状がよくなったのは薬のおかげなのか、時間と休養が解決してくれたのかは、知る由もありません。

 

製薬会社のマーケティング戦略で増加

日本でSSRIが販売されたのは、1999年のデプロメールが初めてです。続いて2000年にパキシルが販売されました。「うつは心の風邪」は、その頃、製薬会社のグラクソ・スミスクライン(以下GSK社)が広めたキャッチフレーズだったのです。

 

それまで、日本ではうつ病はそれほどメジャーな病気ではなかったように思います。うつ病が一般的な病気になったのは、「うつは心の風邪」キャンペーン以降です。うつ病の流行と製薬会社の関係について注目するようになったきっかけは、人材サービス会社に勤めていた私が復職したとき、製薬会社のMR求人の急増を目の当たりにしたことでした。高収入な上に、当時の要件は大卒以上で研修さえ受ければ誰でもなれるというもの。そんなに人が足りないのかと驚いたので、強く印象に残っています。

 

気軽に精神科・心療内科を受診し、DSMに則って「うつ病」と診断されることで抗うつ薬が処方され、効いているのかはっきりわからないけれども製薬会社は潤う。その時期に受診することになったのは偶然でしたが、私も製薬会社のマーケティング戦略に乗っかってしまった一人なのかもしれません。

 

DSMとSSRIの関係

  

「うつ病」の基準を広げ、患者を増やしたDSM

DSMは、アメリカ精神医学会が出版している「精神障害の診断と統計マニュアル」です。現在、DSM-5が世界中で診断基準として使われています。日本には1982年にDSM-Ⅲ(第3版)が入ってきましたが、日本の精神科医はそれを精神疾患の診断基準として認めていなかったそうです。

 

当時の日本の主流は、ドイツ流の精神病理学に基づいた「従来型診断」でした。従来型診断では、患者の気分の落ち込みが精神疾患に該当するか否かを厳密に鑑別する努力がなされていました。ただ、それには医師の経験がものをいい、若い医師には難しかったり、医師によって診断が異なることもあるという点などから、DSMが受け入れられるようになったようです。

 

私が知っていたのはここまででしたが、なんとそのDSMが日本で本格的に普及する大きなきっかけをつくったのも、GSK社だったのです。GSK社は、2000年10月に京都で有識者を招いて会議を開き、それをもとにパキシルを売り込むマーケティング戦略を立てたのだそうです。会議に招かれたのは、欧米や日本の精神科医のオピニオンリーダーに当たる方々。「日本ではうつ病の認知度が低いことから適切な治療が受けられていない。もっとうつ病の認知度を高め、診断を支援していくべきだ」という結論に至ったのだとか。その後、GSK社のMRは、全国各地の精神科を週2回のペースで訪問し、DSMによるうつ病の早期発見と、SSRIによる早期治療が世界標準の精神医療であるという認識を広めていったといいます。

 

うつ病は、それを簡単に診断できるDSMと、その有効な治療薬とされるSSRIと一緒に輸入され、増加の一途をたどっています。SSRIに本当に治療効果があるのであれば、患者数はもっと少なくてもよいのではないかと思いますが、SSRIが日本に入ってきてから、2012年の時点でうつ病の患者数は約3倍になっています。

 

「内因性うつ病」にしか効かないSSRI

「本当のうつ病」という表現を耳にすることがあるかもしれませんが、それはDSMが日本に入ってくる前のうつ病のことで、「内因性うつ病」「従来型のうつ病」と呼ばれたりしています。

ドイツ流の精神病理学に基づくうつ病の分類

  • 心因性:激しい気分の落ち込み(うつ状態・抑うつ反応)が本人の性格やストレス環境に由来するもの
  • 外因性:体の病気に由来するもの
  • 内因性:それ以外のもの(はっきりした原因は不明だが、遺伝・身体レベルの何らかの障害に由来すると仮定されたもの)

このうち、「うつ病」と見なされていたのは「内因性」だけです。人間関係や仕事の悩みなど、原因がクリアなときの気分の落ち込みや意欲の低下は、「うつ病」とは区別されていました。それがDSMの普及によって、その診断基準が広げられ、山田氏の言う「人生の悩みによる落ち込み」も、「うつ病」など病気として扱われるようになったのです。

 

「本当のうつ病」には抗うつ薬が有効とされていますが、「人生の悩みによる落ち込み」は薬では治りません。それが、うつ病患者が増える一方で、なかなか減らない理由の一つだと思われます。

 

「内因性うつ病」ではない場合、薬だけに頼るのではなく、根本的な問題解決が必要になります。例えば、仕事での環境的な問題が原因であれば、職場で環境調整を行うか、難しければ転職するなどの選択肢があります。また、体調を崩す前に相談し、上手く対処することができれば、病気と診断されることも、薬物治療を行うことも必要ないかもしれません。

 

おわりに

 

今回は、うつ病の認知度が上がり、患者数が増えた背景について、山田博規氏の著書「あなたは“うつ”ではありません」を参考にさせていただきながらまとめてみました。

 

自分の“うつ”が、従来型のものであるかどうかを認識することは、目の前の状況に対する解決策を見つけるための第一歩になるのではないかと思います。

 

DSMによる過剰診断も、世界的に問題視され始めているようです。私たちも、精神科医療を過信したり、振り回されたりすることなく、自分の状態を冷静に見つめ、自分でできることを探して取り組んでいくことが必要なのかもしれません。

 

※抗うつ薬を急にやめると離脱症状が出ることがあります。減薬したい場合は、必ず医師に相談するようにしてください。

 

 

【要注意】休職から退職したときに必要な手続き・支払い方法と期限について

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はじめに

 

休職から復職せずにそのまま退職し、すぐに就職しない場合、社会保険に関する手続きや住民税の支払い等について、自分で行う必要があります。

 

今回、私自身も行う必要のある手続きについて、改めて確認してみました。手続きに漏れがないよう、注意点と併せて参考にしていただければと思います。

 

※以下の内容について、加筆修正する場合もあります。ご了承ください。

 

社会保険に関する手続きについて

 

健康保険

(1)国民健康保険に切り替えるか、

(2)これまで入っていた保険組合に任意継続で加入し続けるか、

(3)配偶者や子供の被扶養者になるか

 

を選択します。その際には、それぞれの保険料がいくらになるか確認するとよいでしょう。さまざまなサイトに計算式が出ていたりしますが、私の経験上、電話で問い合わせるのが一番早くて確実でしたまた、国民健康保険の場合、世帯全員の所得から計算されるため注意が必要です。

 

なお、傷病手当金を受給している場合、国民健康保険に切り替えても、これまで加入していた保険組合から引き続き受給できるようです。詳細は、これまで加入していた保険組合にご確認ください。

【参考】資格喪失後も傷病手当金が受給できる条件

  1. 社会保険の被保険者期間が、継続して1年以上あること
  2. 退職日まで傷病手当金を受けている、または受けられる状態であること

 [支給される期間]傷病手当金の受給期間満了まで

 

(東京都医業健康保険組合ホームページ、「任意継続の手引き」より)

 

(1)国民健康保険に切り替える場合

 退職日の翌日から14日以内に、市区町村の窓口で手続きを行う必要があります。

【手続きに必要なもの】

  • 退職日が証明できる書類
  • 印鑑(認印でも可)
  • 身分証明書(運転免許証、パスポートなど)

※手続きに必要なものは、市区町村によって異なることもありますので、ご確認ください。

 

(2)任意継続制度を利用する場合

 加入要件:

  1. 退職日までに、継続して2ヶ月以上の被保険者期間があること
  2. 退職日の翌日から20日以内に任意継続加入の手続きを行うこと
  3. 75歳未満であること

 

年金

厚生年金から国民年金に切り替える手続きを行います。国民健康保険への切り替え同様、市区町村の窓口で、退職日の翌日から14日以内に行う必要があります。

 

手続きの際には、退職日を証明できる書類が必要となります。退職日を証明できる書類には、離職票、健康保険喪失証明書、退職証明書などがあります。

【手続きに必要なもの】

  • 退職日が証明できる書類
  • 年金手帳
  • 印鑑(認印でも可)
  • 身分証明書(運転免許証、パスポートなど)

 

雇用保険

休職中に傷病手当金を受給していて引き続き受給する場合、失業手当の支給期間を延長することができます。つまり、働けるようになるまでは傷病手当金を受給し(最長1年半)、働ける状態になった時点で失業手当を受給できるということです。なお、健康保険組合の傷病手当金と、雇用保険の基本手当を同時に受給することはできません。

 

通常、失業した時に受給できる雇用保険の基本手当は、「離職した日の翌日から1年間」でもらいきる必要があります。しかし、働きたくても働くことができない正当な理由があり、離職後も30日以上働くことができない場合、働くことができなった日数分の受給期間を、最長3年間延長することができるのです。

 

【参考】基本手当の受給資格を得るための要件

・ 失業(退職)日直前の2年間に、雇用保険に加入していた期間が合計で半年〜1年以上あること
・ 現在失業しており、かつ、すぐにでも働く意思があること(求職活動を行えること)

 

受給期間を延長する際の手続き

離職した日から仕事に就くことができない状態のまま30日が経過した翌日から、ハローワークで申請できます。手続きは、延長後の受給期間の最後の日まで行う必要があります平成29年4月から申請期限が変更されました)。

【手続きに必要なもの】

  • 受給期間延長申請書
  • 離職票(1)
  • 離職票(2)
  • 認印
  • 各種証明書(医師の診断書、傷病手当金支給申請書コピー等)

 

住民税の支払いについて

 

退職後、特別徴収(給与から天引き)から普通徴収(自分で支払う)へ切り替えられます。また、退職時期によって手続きが異なります。

 

1〜5月に退職する場合

住民税についての手続きは不要です。何月に退職しても、5月までの住民税が給与や退職金から天引きされ、会社がまとめて支払うようになっています。

 

6〜12月に退職する場合

退職後の住民税は、会社で特別徴収から普通徴収に切り替えてもらうのが一般的です。退職の翌月以降は、自治体から送られてくる納付書を利用して、自分で住民税を支払います。

 

※上記は、2019年8月時点での内容です。変更がないかどうか最新情報をご確認ください。

 

おわりに

 

手続きには、それぞれ期限があります。特に健康保険は、通院日までに手続きを行わないと、一時的に10割負担で通院医療費を支払わなければならないケースもあるようです。また単身世帯でない場合は、家族全員の保険料に影響を与えることもあります。十分に比較検討した上で手続きを行いましょう。

 

手続きの際に迷うことがあったら、少し面倒でも問い合わせることをお勧めします。私も必要な手続きは早めに終えて、休養やリハビリに専念できるようにしたいと思います。

 

【ちょっとスピリチュアルな話】タロット占いが当たっているように感じるのはなぜか?

はじめに

 

先日、YouTubeで偶然タロット占いの動画を見たのですが、それがいまの自分の状況を言い当てるような内容でびっくりしました。そんなに当たるものなのかと、他の動画も見てみたのですが、なぜか同じようにしっくりくる内容が多かったのです。

 

動画なのになぜ?そもそもタロットはなぜ当たるの?そんな疑問から、タロットが当たる理由について調べてみました。

 

タロットで潜在意識にアクセスしている

 

顕在意識、潜在意識との関係

心理学者のユングが例えた氷山の図を見たことがある方は多いでしょう。自分で自覚できる顕在意識は、人の意識の10%に過ぎないと言われています。残りの約90%の意識は心の奥底にあり、普段はなかなか認識できない潜在意識なのです。

 

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普段、私たちが見ている世界は、潜在意識の投影だとも言われています。言い換えると、潜在意識で考えたことや決められたことが反映され、可視化されたのが、この現実世界だということです。つまり、潜在意識が現実を作っているといいます。

 

潜在意識を可視化する

私たちは、無意識(潜在意識)に刻まれた記憶で、その苦しみや痛みを避ける行動を取るそうです。それが「心のブロックと呼ばれるものです。反対に、うれしかったり楽しかったりした記憶は、未来でもう一度経験したいと思います。

 

タロットでできるのは、それらを可視化することだそうです。

  • 行動を妨げるブロック
  • 逆に行動を突き動かすポジティブな記憶

 

また、これらを可視化することだともいいます。

  • すでに知っているが認識できていない事実
  • 既に知っているがまだ認識できていない未来

  

さらに深い集合的意識とは

   

人々は無意識の中で交流している

ユングによると、人間の精神は顕在意識と潜在意識のさらに下に、社会集団人類に共通する集合的意識があるそうです。そして「人々の意識は、集合的無意識の中で交流している」と説明しています。

 

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そして、別々の場所で生きていても、つながっている共通の意識があるというのです。さらに、この集合意識には、時間や空間の縛りがないのだとか。 

 

ということは、タロット占いをする人と、してもらう人も集合的意識でつながっていて、誰か第三者の気持ちもわかるということなのでしょうか。未来のことまでわかるのも、そのためだということになります。

 

 ここまで調べてみた結果・・・

ここまでくると、理解できるようなできないような難しい話になってきました。いろいろ調べてみると、納得することもあれば、抽象的で納得し切れない説明もあります。

 

占いが当たる理由について、誰にでも当てはまることを言っているという人がいますが、少なくとも私が見たタロットについては、誰にでも当てはまることだけではないと感じます。

 

ただ、動画で行うタロットカードは、自分がいくつかの選択肢の中から選ぶだけです。同じリーディング結果を聞いて納得できる場合、同じような状況にある人がそれだけいるということになります。あるいは、それぞれ潜在意識から拾い上げたキーワードだけが同じで、周辺情報や解釈の仕方は大きく異なっているのかもしれません。

 

結果的に、現段階では最初の問いに対して納得できる明確な答えを見つけることはできませんでした。以下は、上記を踏まえた自分なりのタロットに対する解釈です。

 

自分なりに解釈してみる

 

動画を見ながら意識にフォーカスした結果

 上記の説明を踏まえて、改めて別のタロット占いの動画を見てみました。やはり、自分で選択したカードの説明が、いまの自分の状況によく当てはまります。

 

出てきたキーワードに反応したとき、自分自身が少し前に考えたことを思い出しながら、答え合わせをするように、言葉の一つひとつと合致するかを確認しています。どの言葉もすでに自分の中にあり、なぜか過去に考えたことのように感じます。

 

そして未来については、自分の奥底にあるものを探りながら、今後あり得ることなのかを検証しているような感覚があります。「まあ、そうなるよね」とか、「そんな可能性もあるのか」など・・・

 

お題を出されて、その答えを自分の中で探すような感覚です。すぐに答えが見つかることもあれば、深く潜って照らし合わせながら答えを探したりすることもあります。

 

当たるも当たらぬも自分次第?

これまでの説明を素直に受け入れたとき、タロット占いが当たる程度には、自分の潜在意識にどれだけスムーズにアクセスできるかということが影響しているように思いました。日頃から、どれだけ自分の潜在意識を深く探っているかによって、「ピンとくる」程度も違ってくる気がします。

 

ということは、同じリーディング結果を聞いても、受け取るメッセージは異なるということになります。その時々の状況に応じて、人によって、当たるか当たらないかの感じ方もそれぞれなのでしょう。

 

おわりに

 

潜在意識の中の自分に気づくことは、自分を知り、前進していく上で必要なことだと思います。それは、本当の自分の気持ちを確認することでもあります。

 

タロットカードについては、賛否両論あるでしょう。ただ個人的には、潜在意識と向き合うためのきっかけとなりました。そして、自己理解を深め、自分を信じて前進する上で、背中を押してくれるツールのようにも感じています。

 

リーディング結果を受けての解釈の仕方は自由で、都合のいいように理解しても何ら問題はありません。自分のために使えばいいのです。少なくとも、信じることは行動を妨げる「心のブロック」を外すことにもつながるだろうと思います。

 

タロットカードは、自分の思考を広げたり深めたりしたいときや閃きが欲しいとき、決心を固めたいときや一歩踏み出したいときなど、使い方次第で私たちの心強い味方になってくれるかもしれません。

 

【うつ・躁うつにも効果あり】エビリファイの効果と副作用を再確認する

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 はじめに

 

かつて双極Ⅱ型障害と診断されて治療を行っていたとき、薬による副作用が強く出てしまうことが多く、ありとあらゆる薬を試してきました。薬に敏感なのも、HSPの特徴の一つと言えるかもしれません。

 

その中で、唯一続けて飲むことができたのが、非定型抗精神病薬のエビリファイです。エビリファイは、もともと統合失調症の治療薬として開発されましたが、今ではこれらの治療薬として使うことが認められています。 

統合失調症(2006年)

双極性障害の躁状態(2012年)

抗うつ剤で効果が不十分なうつ・うつ状態(2013年)

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性(2016年)

  

比較的長く飲むことができたエビリファイですが、今回は6月末から飲み始めて早々に副作用がつらく、いまは一日1mgを2回に分けて(朝食後0.5mg、寝る前に0.5mg)服薬しています。

 

それでも副作用があり、どうしたものかと改めてエビリファイの効果と副作用について調べることにしたので、それを記録しておきたいと思います。

 

【現在の副作用】

吐き気・胸焼け、心臓あたりの痛み・苦しさ、動悸

 

動悸や胸の苦しさは、当初あった症状だと思っていたのですが、服薬した後に強まることから、副作用であることに気がつきました。以前はなかったような気がするのに、なぜかと疑問に思っています。

 

エビリファイを飲むと、とにかく動けるようになることが利点です。それは、エビリファイにドパミンの働きを強める作用があるからでしょう。

 

今回は、エビリファイの特徴について、うつ病や双極性障害の治療薬として使われる場合に絞ってまとめてみたいと思います。

 

エビリファイの効果・効能

 

エビリファイは、非定型抗精神病薬(第二世代抗精神病薬)に分類されます。非定型抗精神病薬の作用メカニズムは、ドパミン(ドパミンD2受容体)とセロトニン(セロトニン2A受容体)を同時にブロックすることで、陽性症状と陰性症状の両方に作用するようになっています。

 

そのうち、ドパミンの影響が大きいと言われており、ドパミンが大量に放出されている時には抑制的に働き、ドパミンが少量しか放出されていないときには刺激して放出するように作用します。ドパミン作動性神経伝達を安定化する働きをすることから、「ドパミン・システム・スタビライザ―」(DSS)と称されています。ドパミンをブロックしすぎないため、副作用も軽減されているそうです。

 

また、気分安定薬としての働きもあります。

抗躁効果(やや強い):気分の高まりを鎮める

抗うつ効果(やや弱い):落ち込みを改善する

再発予防効果(中程度):気分の波を小さくする

 

エビリファイのうつ病・双極性障害における効果

低用量:うつ病・うつ状態

高用量:躁状態

エビリファイは、低用量でドパミンの働きを強め、高用量でドパミンの働きを抑えます

 

ドパミンは報酬系(※)の機能に関係しており、やりがいや達成感を感じたときに分泌されます。すると、体が軽くなったり、眠気が取れたり、自然と意欲や興味が湧いてくるのです。

 

※ 報酬系とは、何か心地よいことが起きた時に活性化し、人間や動物に「快感」を感じさせる脳内システムのこと。

 

うつ病やうつ状態にあるとき、下記のような人に効果が期待されます。

気分反応性がある(良いことがあると体が軽くなる)

過眠症状がある

倦怠感が目立つ

興味が湧かない

 

一方、躁状態では、気持ちを穏やかに落ちつける効果があります。落ちつける作用が強い薬の場合、うつ状態に転じてしまうこともありますが、エビリファイは、うつ転が少ない薬だと言われています。

 

エビリファイの特徴 

 

メリット
  • 陰性症状や認知機能の改善が期待できる
  • 副作用が全体的に少ない
  • 気分安定作用が期待できる
  • 1日1回の服用で効果が期待できる
  • 剤形が豊富に発売されている
  • ジェネリックが発売されている(薬価がリーズナブル)

エビリファイの副作用が少ないと言われる理由は、下記の特徴を持つためです。

  • ドパミンにしっかり作用するが、部分作動薬として働く
  • ドパミンとセロトニン以外の作用は少ない

 

デメリット
  • 鎮静作用が弱い
  • 陽性症状を悪化させることがある
  • アカシジアが多い

  

うつに対して使われる場合の副作用頻度

アカシジア(28.1%)

体重増加(10.1%)

振戦(9.4%)

傾眠(9.0%)

不眠(7.3%)

便秘(5.6%)

アカシジアは、初めてエビリファイを飲んだときに見られましたが、いまは服用量が少ないこともあり、特に見られません。副作用について改めて見てみると、私に現われている症状は、あまり一般的なものではないようです。

 

エビリファイの用法

 

双極性障害の躁状態

開始用量:24mg

維持量:12~24mg

用法:1日1回

最高用量:30mg

 

うつ病・うつ状態

開始用量:3mg

用法:1日1回(朝が多い)

最高用量:15mg

 

改めて、私が服用している1mgという量が、いかに少ないかに気づきます。それでなくても副作用の少ない薬だというのに、どうしだことかと思いますが、これは体質なのだと思うことにしました。なお、頻度の高い副作用に該当する症状は、今のところ見当たりません。

 

少しずつ動けるようになってきているので、医師に相談しつつ、エビリファイを飲まなくてもドパミンが出るような生活に、徐々に切り替えていきたいと思います。 

 

参照サイト:

元住吉こころみクリニック

【仕事よりも心身の健康が大切】退職を決めるとき、私の背中を押してくれた言葉

はじめに

 

3ヶ月の休職からの退職を決める

3ヶ月の休職を経て、私は精神科病院を退職しました。まだ復職できる状態にないこと、それ以上休むと余剰人員を採用できない職場に迷惑をかけてしまうと思ったことなどから、このタイミングでの退職を決めました。

 

ちなみに職場としての精神科病院は、厳しい経営状況の中、最低限の人員配置が専門職ごとにが決められています。毎月、状態について確認の電話があったり、私が休んだ穴を他のスタッフが埋めてくれていると思うとなんとなくプレッシャーを感じ、ゆっくりと休養している気になれなかったというのが正直なところです。

 

休職のきっかけ

今回の休職は、4月に内科的治療のために入院したことがきっかけでした。長い絶食期間があったせいか、体力が低下していたり、術後の患部に痛みがあったりと、復帰後も影響が続いていたのです。

 

そして、それまでに蓄積された疲労やストレスの大きさに改めて気づいた途端、身体が動かなくなりました。それまでも身体からのSOSはあったものの、とうとうストライキを起こされたという感覚です。自分の気持ちに素直にならざるを得なくなりました。

 

過去に休職経験があったことから、働き方には気をつけていたつもりです。考え方を変えたり、ストレスに対処する方法も身につけていました。それでも、長い通勤時間や人手不足も含めた職場の環境に適応することも、環境を変えることも難しく、疲れやストレスを徐々に溜めていったのでした。

 

 HSP(Highly Sensitive Pserson)が働くということ

 

リワークと「繊細さんの本」

ある時、リワークの卒業生がHSPに関する書籍を共有してくれたとき、私もHSPだと思うと話すと、その本を貸してくれました。

 

実は、私はリワークデイケアで精神保健福祉士として働いていました。当初は一般デイケアに所属し、週に2日リワークに入っていたのですが、スタッフの一人が休職に入ったことから、週5日リワークに入ることに。皮肉なことに、私が疲れやストレスを2倍にも感じるようになったのは、リワーク専属になった頃からです。一般デイケアに比べ、明らかに人員が不足しているという事実もありました。

 

精神保健福祉士になる前、私が会社員からフリーランスになったのは、自分がしたいことをするためでした。しかし、結果的にフリーランスという働き方が自分に合っていたと思うのは、私がHSPだからではないかと思います。組織で働き続けるには、環境が大事だということを改めて感じました。

 

 

「繊細さん」が幸せに働く条件

リワークの卒業生に借りて読んだ「繊細さんの本」は、元会社員でHSPでもある筆者が、自身の経験を交えて書いており、とても身近に感じることができました。特に「しあわせに活躍できる仕事(適職)の選び方」について書かれていた箇所などが印象に残っています。

 

どんな仕事であっても、気持ちよく働いている繊細さんの共通点は、自分が思う「いいこと」「いいもの」を仕事にしているということだそうです。繊細さんは感じる力が強く良心的なため、心の中の小さな違和感を「まぁいっか」と流したり、なぁなぁにすることができないと。これはよくわかります。

 

また、「適職の条件」について3つ挙げています。

筆者が挙げる適職の3条件は、

  • やりたいと思えるか(想い)
  • 得意を活かせるか(強み)
  • 働き続けられる職場環境かどうか(環境) 

私の場合は、3番目の条件が満たされていなかったのだと思います。

 

 

全力で逃げるべきときがある

一番印象に残っているのが「全力で逃げるべきときがある」の項目です。繊細さんに知っておいて欲しいこととして、働き方の最後に挙げていたこと。それは、「仕事よりも心身の健康が大切だ」ということでした。

 

「繊細さんの本」より引用:

繊細さんは良心的でがんばり屋。ストレスフルな職場環境でも「自分がやらなきゃ」「いま仕事を辞めたら同僚に負担がかかる」と思うあまり、限界を越えて頑張り過ぎる傾向にあります。

 

でも、仕事がうまくいかないときって、「人が足りない」「納期が短い」「部署間のコミュニケーションがうまくいかない」など、組織全体の問題であることも多いのです。自分ひとりのかんばりで対応しようとするのは無理があります。(中略)

 

 

「この仕事/職場にい続けたらまずい」

 

そう思ったら、同僚にどれだけ迷惑をかけようと、仕事の責任が残っていようと、すべて放り出して全力で逃げてください

 

人生には逃げるべきときがあります。仕事よりも他人よりも、自分の心身を最優先にしてください。

  

休職に入る前、実は退職を考えて上司に話したことがあります。その後、上司から「辞めないで済む方法はないか」と提案をいただき、勤務日数や勤務時間等を含めて再検討していました。人員不足についても検討してくれるとのことでした。しかし、今後の自分の生活を長期的に考えたとき、「もし仮に異動したとしても、この職場では長くは働けないだろう」と思いました。入院を経て最後に背中を押してくれたのは、この本にあったこれらの言葉だったような気がします。

 

最後に

 

この本は、繊細さんがラクになれる基本に始まり、人間関係をラクにする技術、肩の力を抜いてのびのび働く技術、そして自分を活かす技術などについて、筆者のカウンセリングで得た実例も含めて書かれています。

 

経験者だからこそわかることが、そこに書かれています。読むと、自分を癒すことにもつながるのではないかと思います。自分もHSPではないかと思っている方に、ぜひお勧めしたい一冊です。 

 

f:id:feelhappynow:20190810130445j:plain 「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本

 

脚を引き締め、体力回復につながる【5分間トレーニング】と変化を把握するための体重計・体組成計

体力を回復し、心も軽くする取り組み

 

トレーニングを始めようと思ったきっかけ

4月の入院や、休職に入ってからの寝たきり生活で、すっかり筋肉が落ちてしまい、何をするにもダルさを感じるようになりました。そこで、まずは脚の筋肉を回復させようと取り入れたのが、朝の5分間トレーニングです。

 

エビリファイを飲み始めてから、寝起きがよくなったのを機に始めることにしました。頭の指令に身体がついていかないという問題も解決できるかもしれないと、期待しています。

 

トレーニング内容

トレーニングは、5つの動きを1分ずつ、時間内にできる回数だけ行います。はじめのうちはゆっくりと、慣れてきたら動きを大きくしたり、スピードを早めたりしながら調整していきます。横になって行う3つは、ベッドの上で行い、その他の2つはベッドサイドで行っています。当初はキツかったのですが、3週間経ち、だいぶ慣れてきました。

  1. ヒップブリッジ
  2. ワンレッグサークル
  3. レッグリフトホールド
  4. ランジ
  5. スクワット

 

1.ヒップブリッジ

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  • 膝を曲げて、足の裏をマットにしっかりつけておく
  • お尻を浮かせ、肩から膝にかけて真っ直ぐになるようにする
  • この体勢を1、2秒キープしてから、ゆっくりお尻を下げる

 

2.ワンレッグサークル

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  • 脚を伸ばして横になる
  • 手は身体の横に置き、右脚を天井に向かって上げる
  • 右回りに円を描くように一周させたら、左周りに回す
  • 徐々に描く円を大きくしていく
  • 同様に左脚を上げて行う

 

3.レッグリフトホールド

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※ イラストでは腕も上げていますが、腕は身体の横に置きます

  • 仰向けになり、両脚を閉じる
  • 両脚を真っ直ぐ上に上げる
  • 脚を上げたまま、1、2秒キープし、脚を下ろす

 

4.ランジ

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  • 脚を少し開いて立ち、右足を一歩前に大きく踏み出す
  • 前脚の太ももが床と平行になるようにする
  • 右膝が90度になるよう腰を下げる
  • 左脚も同様に行う

 

5.スクワット

     f:id:feelhappynow:20190807131129j:plain

  • 足を肩幅に開き、太ももが床と平行になるように腰を落とす
  • この時、膝が足先より前に出ないよう注意する(膝を傷めないようにするため)
  • 1、2秒キープし、元の体勢に戻る

 

トレーニングによって得られた効果

一番の変化は、歩くのが楽になったことです。筋肉がついてきたせいか、以前よりも身体が軽く感じられるようになりました。また、トレーニング自体も、始めた頃より軽々と行えるようになってきています。

 

筋肉をつけると、身体を動かすのが楽になるということを実感しています。まだまだ倦怠感や疲れやすさなどもありますが、以前よりも身体が軽くなり、それに伴って気分も少し上がってきているようです。

 

うつ症状の改善に運動が効果的であることは、多くの実験結果から証明されています。うつ症状の再発にも、薬物療法よりも運動を続けた方が効果が上がったという実験もあるくらいです。

 

まだゆっくりと休むことが必要な時に始めるのは難しいかもしれませんが、リハビリの一つとしておすすめのトレーニングです。

 

いまの身体の状態を知り、変えていくための体重計

 

アナログな記録方法をなんとかしたい

5分間トレーニングを始めるのと同時に、毎日体重計に乗って記録する生活を始めました。BMI、体脂肪率、骨格筋率、基礎代謝、身体年齢なども測定して、スマホアプリに手動で記録。ずいぶん前の体重計なので、数値は正しいのだろうかとか、手動は面倒だなと思い始め、新しい体重計が欲しいと思うようになりました。

 

偶然見たYouTubeで運命の出会い!?

すると、勝間和代さんが体重計を紹介している動画を、YouTubeで偶然見つけました。効率重視の勝間さん愛用とのことで、思わず着目。早速、Amazonでスマホ連動型の体重計を検索。最終的に、勝間さんとは違うメーカーのものを選びました。価格は2,999円。Amazonプライムだと割引クーポンがあって、さらにお安くなるとのこと。

 

機能を見てみると、アプリと連携していて、体重計に乗るだけでアプリに様々な数値が一瞬で出るという、私が求めていた魅力的な機能が搭載されていました。それって、もう当たり前の機能なのでしょうか。知らない間に、体重計も進化していたんですね。もっと高いものかと思っていましたが、お手頃価格でお財布にも優しいです。

 

ということで、こちらの体重計を即決購入

 

f:id:feelhappynow:20190808113433j:plain[Easehold]体重計 体組成計 体脂肪計【2019進化版】

 

18もの項目がスマホに一度に出たり、自分のボディータイプまで教えてくれたりします。軽いし、スマートなデザインで気に入ってます。宣伝のようになってしまいましたが、体重計に乗るのが楽しみになりました。

 

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今後の目標と継続的なトレーニング

数値が「標準」や「優」にあるものはそのまま、あるいはさらに高めようと思っています。個人的には筋肉量を増やし、やや低めな基礎代謝率を上げていきたいところです。下半身を鍛える5分間トレーニングにも慣れてきたので、そろそろ上半身にも取り組もうかと考えています。

 

自分の身体を変えていくのにも、やはりまずは現状を知ることが大事。そして、楽しみながらできることが長続きのポイントだと思います。

 

キャッシュレス時代に、あえて【500円玉貯金】を始めることにメリットはあるのか?

人生初の【500円玉貯金】を始める

 

皆さんは、【500円玉貯金】をしたことがあるでしょうか?電子マネーが主流となりつつある中、私は今さらながら、生まれて初めての【500円玉貯金】を始めました。2週間が過ぎた今、【500円玉貯金】をすることのメリットとして感じていることをシェアしたいと思います。

 

貯金の目的は? 

当初は、「どのくらいで貯まるものなのか?」という興味から始まり、純粋に貯金のプロセスを楽しもうと思っていました。しかし、「目的をはっきりさせた方が早く貯まるのではないか」と思い直し、家族に旅行をプレゼントするための資金として貯金することにしました。毎月、定額で口座にお金を貯めていくのと、どのような違いがあるのか興味深くもあります。

 

使用した貯金箱は?

当初は、100万円が貯まる貯金箱を使おうかと思ったのですが・・・

  • 部屋に置くのに大きすぎると感じた
  • モチベーションを維持するためにも小さめの方がよいと思った

という理由から、30万円が貯まる貯金箱を4つ購入しました。こちらの貯金箱は、100円ショップのキャンドゥで手に入れることができます。

 

モノトーンでシンプルでありながらも、かわいさのあるオシャレなデザインです。貯金箱には、“300.000challenge” と書かれており、字体もポップで楽しみながら貯金ができそうな雰囲気があります。カラーバリエーションは、ホワイトとブラックの2色です。どちらもインテリアに馴染み、部屋の中の景観を壊してしまうことはありません。 

 

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開始2週間までに感じている【500円玉貯金】のメリットは?

 

1.貯金箱を見ることにより、目的を忘れずにいられる

家族に旅行をプレゼントするという一つの目的を、常に意識することができます。なお、貯金していること自体を忘れないよう、貯金箱は部屋の中で目に入りやすい場所に置いています。そのためにも、貯金箱はインテリアに馴染みやすいものの方がよいかもしれません。

 

2.楽しみながら貯金ができる

支払いの際、レジが混んでいる時や、金額に応じて電子マネーを使う場面もありますが、現金の際には、あえて500円のおつりが出るように支払いをすることを楽しんでいます。財布に500円玉が入る度、ワクワクするようになりました。これは、500円玉に限定しているからこそのことだと思います。

 

3.早く貯めたいという気持ちが出てくる

人には、空間があると埋めたいと思う心理があるそうです。100万円となると、500円玉で2000枚分。途方もなく感じてしまいますが、30万円の場合は600枚分。それでも十分多い量ではありますが、1日1枚貯金すると、1年半程度で貯められることになります。まだ「時間がかかっても、頑張れば貯められる」という感覚があります。今の私がモチベーションを維持していくには、30万円がちょうどいいようです。

 

 

500円玉の30万円貯金、果たしていつまで続けることができるものなのでしょうか?また、目的は果たすことができるでしょうか?今後、続けていくことができた場合には、500円玉貯金のポイントなども、まとめてみたいと思っています。

 

キャッシュレスの時代に、目に見え、手に取ることができるお金を貯金箱に入れるという行為自体が新鮮に感じられました。遊び心を持って貯金を楽しみたいという方におすすめです。

 

経過報告

 

2019.8.17

今のところ順調に500円玉が貯まり、貯金箱が重くなってきています。外出してお金を使った日には、だいたい1枚は貯金し、中には貯金できなかった日や外出できない日もあるので、多い日には3枚くらい貯金している日もあります。財布の中の現金を見て、おつりで500円玉が返ってくるようにできると思った場面では、現金で支払うようにしています。不必要な出費をすることもなく、それが習慣化しているように感じます。

 

電子マネーを使った方がお金の流れは管理しやすいですし、スマートかもしれません。ただ、電子マネーの場合、あまりお金を使ったという感覚がないのですが、現金の場合には使ったことを実感することができます。500円玉がやってきたとき、ニンマリとしてしまうささやかな喜びを得られることにハマってしまい、今後も続けられそうな気がしています。